【こんな症例も治りますシリーズ 829】 『 犬の認知症かと思ったら…耳の中が塞がっていた高齢犬の症例 』も適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、この子の『巨大な硬い耳垢』です。

■ ビデオオトスコープ(VOS)で観察して、耳の治療をすると、格段に治療成績が向上します。

 

 

 

〜 突然耳が聞こえなくなったと思われたワンちゃん、実は耳の中の汚れが原因だったお話 〜

 

 

犬 トイプードル 12歳 メス (避妊手術済み)

 

 

【 耳が聞こえなくなったのではないかと心配 】 という主訴での来院でした。

 

 

 

 

◆◆ ご相談時の状態

 

 

■ 飼い主さんのお話では、ペットホテルから帰ってきた後から名前を呼んでも反応しない、ご飯の音にも反応しないといった様子が見られるようになったそうです。

 

 

■ さらに落ち着きなく歩き回るような徘徊のような行動も見られたため、認知症なのではないかと心配されていました。

 

 

 

 

◆◆ 考えられた病気について

 

 

■ 高齢のワンちゃんで突然反応が鈍くなった場合、耳の中の異常、認知症(認知機能不全症候群)、神経疾患などいくつかの原因が考えられます。

 

 

■ そのため今回は、耳の状態を確認する検査と神経学的な簡単な評価を行い、原因を一つずつ確認していくことにしました。

 

 

 

 

◆◆ 検査で見えてきたこと

 

 

■■■ 耳の中を詳しく確認したところ、外耳道の入口から奥まで大量の耳垢が詰まっており、耳の穴がほとんど塞がれている状態でした。

 

 

◆ この状態では外からの音が耳の奥まで届きにくくなり、聞こえにくくなる可能性があります。

 

 

 

 

◆◆ 治療について

 

 

■ 耳の中を丁寧に洗浄し、詰まっていた耳垢を取り除きました。

 

 

■ 処置後は耳の中がしっかり確認できる状態になり、現在は経過を見ながら様子を観察しています。

 

 

 

 

◆◆ セカンドオピニオン診療について

 

 

■ 今回のように『 急に耳が聞こえなくなった 』、『 認知症かもしれない 』と思われていた症状でも、耳の中の状態を確認することで原因が見えてくることがあります。

 

 

■ 症状の背景には比較的シンプルな原因が隠れていることもあります。

 

 

 

 

◆◆ さいごに

 

 

■ 高齢のワンちゃんで呼びかけに反応しないなどの症状が見られる場合、まず耳の状態を確認することが大切です。

 

 

■ この症例が同じような症状で悩んでいるワンちゃんとご家族の参考になれば幸いです。

 

 

 

 

獣医師 伊藤雅志

Page Top